デスク周りで意外と気になるのが、床面の傷。
フローリングにキャスターによる傷がついてしまうと、賃貸の場合「退去費用大丈夫かな・・・」と心配になるものです。
高額な請求に怯えるくらいなら、数千円で安く対策を事前にしておきたいですよね。
かくいう私も、気になったので様々な対策をやってきました。
今まで以下の3種類の対策をしてきました。
- ウレタンキャスターへ変更(1ヵ月)
- キャスターの保護カバーを使用(半年)
- 傷防止マットを使用(1年)
使ってみて分かった、それぞれの対策のメリット・デメリットを実体験を元に紹介していきます。
ウレタンキャスターに変更してフローリングの傷防止

早速ですが、一番のオススメはキャスターをウレタンキャスターに変更すること。
ウレタンキャスターは、弾力性やグリップ力があり、かつ硬すぎない素材となっています。
- 床の圧力が分散されやすい
- グリップ力があり滑りにくいので摩擦が少ない
- 硬すぎない素材で硬い床でも傷が付きにくい
という素材なので、フローリングには最適というわけです。

左がナイロンキャスターで、右がウレタンキャスターです。
写真での見た目はほぼないですが、車輪部分の硬さは若干異なっていて、ウレタンキャスターの方が柔らかい素材です。
見た目も気にすることはないですし、数千円で対策可能です。

ナイロンキャスターはフローリングに傷が付きやすい
ナイロンキャスターはフローリングに傷がつきやすいと言われています。
私の愛用しているミラ2チェアが初期からナイロンキャスターでした。

引っ越し前の住居で、気づかず半年ほど使用していました。
ナイロンキャスターの場合、後から見ると「ここでイスを使っていたんだろうな」と確実に分かる程度の細かい傷が床についてしまいました。
なんでそんなデメリットのあるナイロンキャスターが初期装備なんだ?と言いたいですが、ナイロンキャスターはどうやらカーペットでは滑らかに移動できるようです。
以下がナイロンキャスターとウレタンキャスターの比較です。(音の出る動画です)
前半のナイロンキャスターの方が素材が硬いということもあり音も大きく、ガリガリという感じで床を傷つけている感じがします。
また、ウレタンキャスターの方が静音性も高く、スルスルと動いてくれるのでナイロンキャスターより好みです。
ゴムキャスターとの比較
一方で、ゴムキャスターというものも存在します。
ゴムの方が弾力性があり、グリップ力もあるのですが、床にゴム跡が付く可能性があるなど、オススメできません。
床を傷つけたり汚したくないという目的なので、ゴムキャスターはNGというわけです。
ウレタンキャスターへ変更した結果
今回購入したのは以下のウレタンキャスター。

直径6cmで、レビューを見る限りでは以下のチェアに使えるようです。(心配な人はレビュー内で検索)
- エルゴヒューマン
- オカムラ バロン
- オカムラ シルフィー
- アーロンチェア
- ハーマンミラー エンボディチェア
- ハーマンミラー セイルチェア
- ハーマンミラー ミラ2
などなど、直径が同じであれば座面高さにも影響はでませんので、同じ直径のモノをチョイスしましょう。
キャスター直径が短くなると、チェアの中央の部分が床とこすれる可能性もあるので注意して下さい。

ウレタンキャスターに変更して1ヵ月ほど経過しましたが、現状床に目立った傷はありません。

購入前に調べてみたのですが、「ウレタンキャスターなのにしっかり傷がついてしまった!!」みたいな投稿は発見できずでした。
なので長期的な効果もあるのではないかと思います。
もちろん、細かい砂を踏んづけたら傷はつくわけですが、そういう事がない限り目立った傷にはならないのではと考えています。
完璧を目指すのは無理ですが、「賃貸で許容してくれる程度」であれば最適なのかなと思いました。
キャスターの保護カバーを使用して傷防止【100均にもある】
お次に、キャスターの保護カバーを使用する方法です。

キャスターにはめ込んで使用します。


床との接地面はフェルトでできているため、フローリングなら滑らせて移動可能というものです。
100均にもキャリーバック用としてではありますが、似たような商品は売られています。

靴下的な素材で伸びるので、車輪の大きさによっては使えるかも。
ただし、4つセットなので複数個買う必要があるかと思います。

あと素材的に、すぐ破れるかも。
どんな感じか試してみる程度にはいいかもしれません。
足が4本あるタイプのイスなら100均にもフェルトシールという結構しっかりした対策グッズが存在します。

キャスターの保護カバーを使用するメリット
メリットは以下の通り。
- 細かい砂を巻き込まない限り傷らしい傷は付かない
- 他のどの手法よりも静音
- 目立たないので、見た目もさほど心配しなくて良い
フェルト素材なので、ひっかき傷はつかないことは想像できるかと。
キャスターの保護カバーを使用するデメリット
一方、デメリットとしては以下があります。
- 動かしにくい
- 床への傷はないものの、ダメージはある
フェルト素材なので滑りはするのですが、そこそこ動かしにくいです。

といっても、座ったらイスの位置を頻繁に変えるわけではないので致命的だとは感じませんでした。
半年ほど使用しましたが、慣れれば気にならない程度の問題かなと思いました。
意外だったのがもう1つのデメリットで、「床へのダメージはある」というもの。
床に傷が付くわけではないのですが、ワックスが剥げるくらいのダメージは出ました。
座った後で前に行く時に全体重が乗ったイスを滑らせて動かすので、それなりのダメージはでるのも仕方がないです。
以下のように、「ここでイスを使ったのかな?」と分かる程度には剥げました。


ただ、この程度のダメージならば全然問題にはならないかなと思います。
ワックスを塗ればいいだけなので、退去時にお金を取られるほどではないかなと。

写真ではそこそこのダメージに見えますが、光を当てたり角度をうまく調節しないと見えないようなダメージです。
ただ、これならウレタンキャスターにするかなぁという印象。

フローリングの傷防止マットを使用する
最後に、傷防止マットを使用する方法です。

色々な大きさで作られており、商品説明欄で選択可能です。
こちらは1年ほど使用しましたが、絶対に床を傷つけたくない人にはオススメできるかなと思います。
傷防止マットを使用するメリット
メリットは以下の通り。
- 絶対に床が傷つかない
- 床とマットで転がすときの感覚はさほど変わらない(良く滑ってくれる)
絶対に床に傷がつかないという安心感が強く、その面で選択する人もいるかもしれません。
傷防止マットを使用するデメリット
一方で、デメリットは以下の通り。
- 静電気を帯びて髪の毛などのゴミが掃除機でも吸い取れない
- マットの裏にゴミが入る
- 設置方法によってはしわが出来てしまう(しわも伸ばしにくい)
- 見える範囲も広く、ダサい
これらのデメリットがあり、私はウレタンキャスターへ変更しました。
商品にもよるとは思いますが、最新式の掃除機でも髪の毛が吸い取れなかったのは凄くストレスでした。
かつ、壁際の方はマットの裏にゴミが入ってしまって掃除機ではどうしようもない状態になるんですよね。
クイックルワイパーで掃除はできるものの、マットの裏が濡れると数日後でも細かい水滴が見える始末。(乾かない)
また、良い感じにデスクの足で固定するなどしておかないと徐々にしわが出来てしまいます。
一時は良い感じにデスクの足で固定できていたようで、しわが出来なかったのですが、掃除をして少しズレた後からしわができるようになってしまいました。

日々チェアを動かすたびにほんの少しずつたわんでいき、気づいたときにはこの状態。
しかも、マットはそれなりに硬めの素材なので自然にしわは伸びません。
ドライヤーで温めて地味に伸びるかな?という程度でした。重い本を置くのも有効でしたが、完璧に伸ばしきるのは至難の業でした。

そもそも丸めた状態で届くので、しわを伸ばしきれない。
最後にダサいというのがあります。
傷防止マットと聞くと、「イスの下だからあまり見えないのでは?」と思いますが、実際は机より手前の部分をカバーする必要があります。

イスから立ち上がってもキャスターがマット上にある必要があるため、広範囲をカバーする必要があり、かなり目立ちます。

クリア素材だから大丈夫!と思っていたのですが、やっぱ普通に目立つ。
デメリットを打ち消す傷防止マットもいいかも
傷防止マットは良い商品に出会えさえすればいくつかのデメリットは解消されるかもしれません。
しかし、「静電気」「しわ」「ズレ」などの問題を完全解消するのは難しいのかなと。
それらを解消するアイテムはないものかなーと思っていたのですが、以下のような商品も発見しました。

上記のような、ガラス素材(もしくはそれに近い)のマットであれば透明感も抜群でデメリットを大きく解消できそうだなと思いました。
ただ、高いというのが難点です…。
メリット・デメリットを考えつつ傷防止の最適解を選択しよう
ということで、今まで実際にやってきたフローリングの傷防止方法を紹介してきました。
メリット・デメリットを考えると、人それぞれ最適解は異なると思います。
個人的には、厄介な管理会社やオーナーに当たらない限りは多少の傷なら「経年や劣化の範疇」として見てくれると考えております。
あと、「住めば自然と傷はできるのは仕方ないよね」と大抵は目をつむってくれるはずです。
そのため、多少の細かい傷なら問題ないだろうということでウレタンキャスターが最適解かなと感じました。
3回ほど引っ越しをしましたが、「ここにイスを置いたんだろうな」と分かる程度の細かい傷を付けはしたものの、フローリングで原状回復費用を取られた経験はありません。
この記事が参考になれば嬉しいです。

