新型のMX Ergo S MXTB2dをレビュー!トラックボールマウスの1つの最適解

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新型のMX Ergo S MXTB2dをレビュー!トラックボールマウスの1つの最適解

トラックボールマウスを選ぶ中で、候補として外せないのがロジクールのMX Ergo S。

MX Ergoが発売されて約7年たち、2024年9月に新型としてMX Ergo Sが発売されました。

今回は、改良点や実際に使ってみての感想を中心に、レビューしていきます。

結論から言うと、機能を求めるならMX Ergo Sは素晴らしい出来ではないかと思います。

一方で、既に旧MX Ergoを所持している人にとってはマイナーアップデートにとどまっているのかなと感じます。

新型・旧型のMX Ergoの製品比較

まずは新旧の比較から。

新型MX Ergo S旧型MX Ergo
型番MXTB2 / MXTB2dMXTB1 / MXTB1d
本体重量259g259g
総ボタン数88
接続方式Bluetooth
Logi Bolt レシーバー
Bluetooth
Unifying USBレシーバー
バッテリー性能最長120日最長120日
充電ポートUSB Type-CmicroUSB
静音性旧型と比較して
80%の静音化
なし

大きさおよび外観は一切変化なしです。

ボール自体の操作感も特に変わりません。

maipyon
maipyon

色々なユーザーの声を見ましたが、「ボールの操作感は違う気がする…でも気のせいか個体差だと思う」という声が多かったかなと思います。

※手元に旧MX Ergoがないため、店頭で触った感覚との比較

MXTB2とMXTB2dの違いは保証期間

Amazonでは、MXTB2とMXTB2dから選択できます。

MXTB2は2年保証、MXTB2dは1年保証(Amazon限定モデル)となっています。

mx ergo sの保証期間

私はマウスが壊れた経験が今までないので、安いMXTB2dを購入しました。

旧型MX Ergoから新型MX Ergo Sへの進化点

新旧の違いに注目しつつ、進化点を詳しく見ていきます。

充電ポートがType-Cに

mx ergo sの充電端子

旧MX Ergoはmicro USBの充電端子でした。

ほとんどのデバイスがType-Cに対応してきたということもあり、新MX Ergo Sの充電端子はType-Cに。

充電用ケーブルは付属していませんが、スマホの充電はほとんどType-Cを使っていると思いますし、問題は起きないのかなと思います。

デスク周りをType-C一本で統一できるのは嬉しいという人も多いのではと思います。

水平スクロールが可能に

中身の部分の変更としては、水平スクロールが可能となりました。

トラックボール近くのボタンを押しつつ、ホイールをスクロールすることで水平スクロールが可能になります。

mx ergo s 水平スクロール

ちなみに、長押し状態で水平スクロール、短くボタンを押せば精密モードへ移行↔解除となっていました。(初期設定の場合)

精密モードとは

トラックボールを回転させたときの、マウスカーソルの移動量を少なくすることができる機能。
Logicool Options+を使えば、精密モード/通常モードでのマウスカーソル速度は1%刻みで変更可能。

精密モードの時は、ボタン近くのランプが光る仕様になっています。

mx ergo sの精密動作時

Excelとか、スプレッドシートの作業が多いという方にとっては素晴らしい機能です。

maipyon
maipyon

最初は精密動作できなくてトラックボールマウスに挫折することが多いと思うので、慣れていない人に特にオススメ

クリックの静音化

クリック音がカチッカチッという音から、コツコツという音になりました。

▼クリック音を録音した動画。音が出ます。

左右のクリック、ミドルクリックは静音ですが、その他の部分についてはカチッという音がします。

なぜ全て静音化されていないのか…と残念な部分でもあります。

とはいえ、ボタンの使用頻度も考えるとそこまで神経質になるものでも無いのかなと思います。

USBレシーバーがUnifyingからLogi Boltへ

Logi Bolt

USBレシーバーがあれば、Bluetoothを使えないPC(またはセキュリティ的に使用禁止のPC)でも無線で使えます。

主な違いはセキュリティ面や電力消費部分や安定性。

互換性はなく、Logi Bolt製品をUnifyingレシーバーでペアリングはできません。

他は大体同じで、同時接続台数も最大6台です。

なお、Logi Boltへ接続する際は、接続先1か接続先2どちらかがLogi Boltとして登録されます。

Bluetooth1・2と、Logi BoltでPC3台切り替え!みたいなことはできませんので注意が必要です。

新型MX Ergo Sの外観・基本仕様

mx ergo s の同梱品
同梱品
  • 本体
  • 充電に関する説明書
  • 保証書
  • 保証規定
  • バッテリーの取り外し方の説明書
  • Logi Bolt

ボタンは8ボタンで、Logi Options+というソフトをインストールすることでカスタマイズ可能となっています。

mx ergo sの初期設定
初期設定でのボタン配置

画像だと分かりづらいですが、初期設定ではホイールを左右に傾けることで「左スクロール」「右スクロール」です。
画像内の6ボタン+左右のクリックで合計8ボタン。

ホイールも引っかかりが少なく、スルスルと行送りすることができます。

高速スクロール機能こそついていないものの、他のマウスと比較すると速く行送りできる方なのではないかなと思います。

また、傾斜を20°かけられるようになっていて、パタンと倒してあげればすぐに角度をつけられます。

mx ergo sの傾斜デフォルト
傾斜なし
mx ergo sの20度の傾斜
傾斜あり

マグネット式でくっついているので、ちょっとの力で傾くということもなく、安定感も抜群です。

裏はこのようになっていて、台座となる部分は取り外せます。

mx ergo sの裏
mx ergo sの裏を取り外した状態

台座となる部分はラバーとなっていて、机の上でもびくともしません。

台座を取り外した状態にすれば、ボール部分を外すための穴があるので、ここに棒を入れてトラックボールを取り外して2週間に1度くらい掃除をします。

maipyon
maipyon

手垢の汚れがついて、ボールの滑り心地が悪くなってきたら掃除です。

掃除はティッシュで拭いて汚れを取れば終わり。

なお、ボールに関してですが、別売の以下のトラックボールの方が滑りが良かったです。(34mmならどれでもOK)

重量は260gで、かなり重い方。

mx ergo sの重量

トラックボールマウスは動かさないので重量は使用時は全く気にすることはないですが、持ち運ぶという方は注意です。

ちなみに、ロジクール商品は大抵裏側にUSBレシーバーを入れる場所があるのですが、MX Ergo Sには存在しません。

同梱品として入っているLogi Boltは無くさないように取っておく必要があります。

Logi Boltの格納場所
箱に格納場所はあるけども

新型MX Ergo Sを活用してみての感想

MX Ergo S

実際に新型MX Ergo Sを使用してみての感想をメリット・デメリット含めて紹介していきます。

初めてのトラックボールマウスとしてはリスクが高い

トラックボールマウスに挑戦したけど、慣れずに挫折した。

という話はちょくちょく聞きます。

私は1週間で慣れて、精密な動作(画像編集での細かい位置調整とか)を要求される部分についてはもう1週間ほどかけて慣れたという感じでした。

新型MX Ergo Sは1.5万円を越えるマウスで、リスクが大きいのかなと感じます。

しかし、2台のPCに対応してて多ボタンでカスタマイズが容易なトラックボールマウスじゃないとダメ!みたいな人は買わざるを得ないのかなと感じます。

だって、MX Ergo S以外に候補がほとんどないですから。

maipyon
maipyon

使い勝手を追い求めると、高くても合うものを購入した方がいいですよね。

旧MX Ergoからの買い替えもオススメしない

既にMX Ergoを所持している人にとっては、使用上の大きな違いは

  • 水平スクロールが可能に
  • 充電端子がType-Cへ変更
  • 左右クリックが静音化

くらいしかありません。

充電に関しては、120日持つのでそこまでのデメリットに感じていない人もいるかと思います。

違いが本当にそれだけなので、買い換えはしなくても問題ないのかなと感じます。

買い換えすべきは、充電バッテリーがヘタってきたとか、そういう特殊事情のある人くらいかなと。

逆に、旧MX Ergoと新MX Ergo Sのどちらを買うべきかで悩んでいる方にとっては、悩むべきポイントは

  • 新型MX Ergo Sはトラックボール近くのボタンはジェスチャー機能を付けられない
  • クリック音の違い

という部分のみなので、個人的には新型MX Ergo Sをオススメします。

ボタンのカスタマイズ性が高い

新型MX Ergo Sを購入したい!と考えている方は、ボタンの数とカスタマイズ性の高さが一番のメリットではないかと思います。

トラックボールマウスは種類自体が少なく、その中で多ボタンとなると候補は片手くらいになります。

その中でも、ロジクールのマウスはLogi Options+によるカスタマイズ性が高く、作業効率が上がる事間違いなしの一品です。

なお、会社などのPCにはLogi Options+はインストールできないよ!みたいな人は初期設定での使用になります。

mx ergo sの初期設定
MX Ergo Sの初期設定

とはいえ、初期設定でも戻る・進む・(長押しで)水平スクロールがあるので、これだけでも楽!という人は多いのかなと。

さらに、Logi Options+にて、ジェスチャー機能も入れられますので、1ボタンにつき5つ機能を割り振れます。

mx ergo s ジェスチャー機能
maipyon
maipyon

例えば、ボタンを押しながらトラックボールを下に回転させるとウィンドウを最小化とか、リロード(ctrl + R)とか。

ジェスチャーカスタムを割り振れるのは5ボタンなので、5×5=25の機能を割り振れるというわけ。

補足

旧MX Ergoの時はトラックボール近くのボタンはジェスチャー機能を入れられたようですが、新MX Ergo Sはこのボタンにジェスチャー機能は割り振れません。
このボタンを押しながらトラックボールを動かすのは難しいし、問題ないかもしれませんが。

カスタムジェスチャーは割り振れない
ジェスチャーカスタムの項目がこのボタンだけない

トラックボール近くのボタンにはジェスチャーを割り振れず、ボタンクリックの1機能分だけ割り振れるので、左右クリック+水平スクロール+26機能が最大となります。

これだけボタンが多いので、ブラウザの立ち上げや最小化など、かなり細かい作業までカスタマイズできます。

個人的にはカスタマイズ推奨ですが、ジェスチャーは覚えるのにやや苦労するので、「ボタン押すだけで〇〇する」という機能を6ボタン分実装するだけでも、無いよりは断然楽になると思います。

2台のPCを切り替え可能で楽

MX Ergo SのBluetooth切り替えボタン
切り替えボタンはホイールの下

Bluetoothにて、2つのPCの切り替えが可能です。

例えば仕事用、プライベート用と登録することで、ホイール下のボタンで切り替えられます。

切り替えスピードも速く、かつすぐ手の届く位置にボタンがあるので楽。

ロジクールのもう1つのトラックボールマウスであるM575SPがPC1台にしか対応していないという事もあり、こちらを選ぶという人も多いのではないでしょうか。

M575SPを実機レビュー!静音化の進化をしたが、PC2台では使えない M575SPを実機レビュー!静音化の進化をしたが、PC2台では使えない Logicool M575SPを購入したので実機レビュー。静音化しており、クリック音は動画でも紹介中。PC2台で使えないという致命的な部分はあるが、そこに目を瞑ればおすすめできる一品。

また、Logicool Options+を使えばFlow機能が使えるので、横並びの2台のPC間を自由に行き来できる(コピペも可能)という機能も使えます。

mx ergo sのflow機能

傾斜でより手の疲れが軽減される

MX Ergo Sの傾斜で楽

傾斜機能があり、20度の傾斜を付けられるわけですが、個人的には必須かなと感じました。

というか、傾斜を付けない時に手首に若干負担がかかるという印象があったためです。

イスに座って、力を抜いて楽な姿勢で机の上に手を開いて置いたら、もうそれがMX Ergo Sの角度。

そういってもいいくらい、ベストな角度でした。

同じロジクールの575SPも所持していますが、

MX Ergo Sの角度なし(厳しい) < M575SP(楽。気にならない) < MX Ergo Sの角度あり(より人間にとって自然な角度)

という感じの印象に感じました。

機能は最高峰!リスクもあるが、満足できる機能性

機能は最高峰!リスクもあるが、満足できる機能性

ということで、新型MX Ergo Sのレビューをしました。

値段が1.5万以上なので、これからトラックボールに挑戦するんだ!という人にはリスクが高いのかなと思います。

maipyon
maipyon

慣れなくても2週間は絶対に使ってやる!みたいな意気込みの人は大丈夫かと思います。
私も完全になれるのに2週間ほどかかった記憶があります。

新作登場の期待値に反して、高速スクロール対応していないとか、全ボタン静音化してないとか、細かい部分で不満はあります。

しかし、トラックボールマウスを選ぶ中で、

  • 多ボタン
  • 静音
  • 2台以上のPCで切り替え可能
  • WindowsでもMacでも使用可能
  • ボタンのカスタマイズが可能

を満たしているトラックボールマウスが本当に数少なく、確実に候補に入ってくる一品かなと思いました。

値段だけあって品質は当然高く、トラックボールを使い続けるのであれば、おすすめできるマウスです。